広島・1泊2日の目安
広島・宮島を物語で旅する
壊された街と、壊さないために海に建てた社。同じ湾の中にあります。
「残す」という判断が二度あった場所
広島には、意図して残されたものが二つあります。原爆で焼けた建物を取り壊さずに残した判断と、島そのものを神とみなして社殿を陸に建てなかった判断です。理由はまったく違いますが、どちらも「手をつけない」という選択でした。
それぞれの場所で、何が分かるか
1原爆ドーム

もとは広島県産業奨励館という物産の展示施設でした。戦後、取り壊すか残すかで議論があり、残されました。廃墟は自然に残るのではなく、残す決定があって初めて残ります。
2広島平和記念公園

建築家・丹下健三の設計で、慰霊碑から原爆ドームへ一直線に軸が通っています。追悼のための空間が、意図的な設計によって作られていることが分かります。
3厳島神社

社殿が海の上にあるのは、島そのものが神の宿る場所とされ、陸を削って建てることを避けたからです。信仰が建築の制約になった結果、あの形になりました。
4広島城

毛利氏が太田川の三角州に築いた城です。広島という都市がそもそも川の運んだ土砂の上にあることが分かります。原爆で倒壊し、戦後に再建されました。
5縮景園

広島藩主の庭園です。ここも被爆しましたが、樹木が生き延びて再生しました。街の復興を植物の側から見られる場所です。
6おりづるタワー

原爆ドームの隣に建つ展望施設です。上から見ると、川の三角州の上に街が復興していった形が分かります。
7大願寺
厳島神社の修理と造営を担ってきた寺です。海に建つ社殿を維持するには、常に手を入れる仕組みが要りました。その裏方がどこにいたかが分かります。
8豊国神社
秀吉が建てさせた大経堂です。秀吉の死で工事が止まり、天井も壁もないまま四百年が過ぎました。未完成のまま残ったことで、木造建築の骨組みがそのまま見えます。
9広島平和記念資料館 本館
丹下健三の設計で、ピロティで持ち上げられた建物です。下をくぐると、正面に慰霊碑と原爆ドームが一直線に並びます。建物自体が、何を見せるために置かれたかを語っています。
10広島市現代美術館

比治山の上にあります。原爆を受けた街が、戦後に何を新しく置こうとしたかが表れた施設です。
まわり終えると
広島をまわり終えると、「何を残すか」という判断が街の姿を決めていると分かります。壊れたものを残す判断も、初めから手をつけない判断も、どちらも人が選んだ結果です。
この10か所を最短で回るなら
1泊2日で、移動は合計4時間4分。泊まるなら宮島町周辺。
- 1日目 縮景園→広島城→おりづるタワー→原爆ドーム→広島平和記念公園→広島平和記念資料館 本館
- 2日目 豊国神社→厳島神社→大願寺→広島市現代美術館
何時にどこへ着くかまで入った旅程は、広島・宮島のモデルコースにまとめています。
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